【本】〈私〉の輪郭をじんわりゆるめてくれる本, 中野真作『「私」という夢から覚めて、わたしを生きる』

今日は先日も少しだけ紹介した、中野真作さんの『「私」という夢から覚めて、わたしを生きる』を紹介したいと思います。今の私にはとてもわかりやすく、心が柔らかくなる本であり、繰り返し読んでいます。

非二元は、「〈私〉には実体がない」という極めてラディカルな教えです。中野さんはしかし、そのことを繰り返すのではなく、「私」というものが現にここにある、現にここに苦しみがある、という地点にいる私たちにもゆっくりと「私のなさ」を染み込ませてくれます。いわば、私の輪郭を温かな液体にひたひたに浸して、時間をかけて緩めてくれるようなのです。

そこには何かを教え説こうという主体がなく、焦りや渇望がなく、教えのようなものがただ起こっているということが実感されます。これは下に掲載するyoutube動画を見て、ますますそう感じました。エックハルト・トールの動画もそうですが、ここに教師と生徒がいるのではなくて、問いと答えが生じているだけなのだと感じられるのです。

非二元はラディカルな教えと書きましたが、しかし精神の探究が非二元に行き着くのは当然のことと感じます。私という境界を保ったままの自己肯定には限界があります。この境界が私と誰かの違いを生み、違いは思考によって養われ、「なぜ?」という疑いを生み……つまり私とは苦しみそのものです!(笑)。

自己肯定や引き寄せと言われる教えが、喜びを得ることの方を向いているとすれば、非二元は苦しみを手放すことの方を向いているのではないでしょうか。「いや、私には喜びを得る必要がある」と考えるとき、そこにいつも焦燥があり、痛みがあるのがわかるはずです。

何かを獲得するよりも、手放すこと。私という輪郭を強くすれば、生きることは楽になる、と私たちは思い込んできました。獲得したものをどんどん積み重ねて部屋をいっぱいにして、心が満たされる日を待ち望んできました。でも、そんな日はいつになってもやってきません。逆なのです。もう何も必要ないという安堵感以上に心を満たすものはありません。私という輪郭がないこと以上に私を自由にするものはありません。喜びを獲得する必要はありません。苦しみを手放すだけでいいし、それは可能です。

また、この本を読んでいて感じたのは、これまでいかに自分が感情を押さえ込んで、殺してきたかということです。怒りの感情が蘇っても、思考でがんじがらめにして押し入れの隅に押し込むようなことを繰り返してきました。今、初めて、この本にかかれていたように、身体の緊張としてその存在を感じるようにしています。私に抵抗されて残った悲しみはいったいどれだけあるのか、どれだけただその存在を感じることを繰り返せばいいのか、少し途方にくれています。しかしとにかくやってみましょう。中野さんのような方を見ると、長い探究は味わい深いものなのだと感じて心が温まります。ジョーン・トリフソンもそういった方ですね。

この本はKindle Unlimitedで読むことができます。非二元に興味のある方はもちろん、引き寄せや自己啓発をもう一歩深めたいときに出会ってほしい一冊です。

 

以下、『「私」という夢から覚めて、わたしを生きる』より

「人生の苦しみのたった一つの原因は『ありのままの私ではだめだ』という考えである」
このことは、あるレベルではその通りなのですが、これをもっとも深い部分まで探求して行くと、次のような真実に目覚めるときがやってきます。
「そもそも、その『私』という考えそのものが苦しみの原因である」

それが嫌な気持ちであれ、心地よい気分であれ、今、この瞬間に起こっていることを頭で判断せずにそのまま感じ取ることはとても大切なことです。それが「自分を愛する」ということなのです。

心の病、心理的な苦しみの本当の解決は、この「小さな自分」という感覚から解放されることにあるのです。

何も考えていないときの自分を意識する

「あなたはただ開かれて在りなさい。あとはすべて愛がやってくれるでしょう。」ガンガジ(http://gangaji.jugem.jp/?month=201112より)

本当の安心感、本当の幸福感を求めているのであれば、ここは思いきって「そもそも、普段自分が自分だと思っているものはすべてはかないもので、夢のようなもの。本当は存在していないのだ」ということを認めてみてはどうでしょう。

外の世界の何か、誰かを判断し、否定するたびに、自分自身を否定し、自分自身を苦しめています。そのたびに、大いなる存在としての自分をエゴとしての自分に制限し、自分を小さな枠の中に閉じ込めていきます。  まず、判断していることに気づくことから始めてみて下さい。心の中に判断の思考が流れていることに、ただ気づくのです。  そして、できれば、そのときの身体の感覚を意識します。身体のどこがこわばっているか、どこに力が入っているかを、意識しておいて下さい。

その人を見て感じるイライラは、実は自分自身の認められていない怒りなのだ、ということに気づき、その怒りをエネルギーレベルでしっかりと実感し癒して統合していくプロセスが起こるのです。

「悟り」という言葉で表現されているものはなんら特別なものではありません。ただありのままのものをありのままに見ることです。このことがわかってくるにつれて驚いてしまうのは、私たちは普段ありのままの世界をほとんどまったく見ていないということです。

今どんなに苦しくても、あなたは、今のあなたには想像もできないくらい変化していくことができる。 だから絶対に大丈夫。

ありのままを感じること。起こることをただ起こっているままにしておくこと。 感情がわきおこってきたら、それがわきおこってくることを許すこと。身体のエネルギーそのものとして感じ取ること。

「中野真作の悟り(非二元)と癒しのお話」No.1(11まであります)

本書の出版記念の地球ひろしさんとのトークも味わい深いです。

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